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zoom RSS 【小説/感想】「フォーチュン・クエスト」シリーズを、一気読みしましたよ。

<<   作成日時 : 2014/06/22 01:03   >>

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今日は、「フォーチュン・クエスト」シリーズの感想です。

最近ほとんど本を読んでいないな、と思い立って、10代の頃読んでいたが途中で読むのを止めてしまった小説の内、今回は「
フォーチュン・クエスト」を読んでみる事に。
新フォーチュン・クエスト」の3巻辺りまでで購入が止まっていたので、中古と一部新刊で最新刊(新U3巻)まで購入。
1巻から最新刊まで、一気読みしました。
ちなみに、無印8冊読んだ後、外伝3冊、バイト編ミニ文庫2冊、新以降は刊行順で、最後に1編追加があると知り、バイト編の文庫版を読みました。

まずは、基本的な内容の紹介。
ドラゴンクエスト以降定着した、日本独自のファンタジーRPG観をベースに、一部不便な事柄を現代の文明っぽい形に改変したライト・ファンタジー。
(「エレキテル・ほにゃらら」と言う感じで、電気的な文明の利器を登場させている、等々。)
そんな世界を冒険する、バランスの悪い凸凹パーティーの一員、
パステルの一人称で紡がれる、ちょっとズレたお話です。

どうズレているかと言うと、レベルが総じて低い所為もありますが、遭遇したモンスターとは戦うよりも逃げます。
逃げられないならば、弱点を調べて追い払ったりもします。
普通のファンタジーのように、モンスターを倒しまくってレベルアップしまくって、物語のボス級の敵と対戦しまくる……と言った展開ではないのです。
にもかかわらず、
ドラゴンと縁が深かったり、伝説級の魔女と対決する事になったり、複数の王家を助けてみたり、何人もの神様と親しくなったり。
戦力として考えれば決して強くない彼らが、結果勇者や英雄並の大活躍をしてしまいます。
それでも、仲間がレベルアップしたならば、戦闘中にもかかわらず
レベルアップおめでとうの歌を歌い始めてしまうような、ほのぼのパーティーのままなのです。
仲間の死や、パーティー解散の危機など、シリアスな展開もありますが、基本底抜けに明るい彼らの活躍を観るのが楽しい作品です。

特に、自分はストーリィ、キャラクター、世界観の3要素の内、キャラクターを重視しているのですが、そのキャラクターが最高なんです。
詩人、兼マッパーでありながら、方向音痴で実際よく迷子になる、主人公でヒロインのパステル
彼女の一人称である事から、彼女の気持ちの変化なども読み取れて、つい感情移入しちゃいますから、彼女が可愛くて仕方ありません
(*^∀^*)
そして、
エルフの子供であるルーミィと、ホワイトドラゴンの子供であるシロちゃん
彼らは、可愛らしさの塊です
(*^Д^*)
ちなみに、私はよく「ネタバレ注意デシ!」と言う言い回しを使うのですが、この「〜デシ」と言う語尾は
シロちゃんの口癖です(^^;

その他の男連中、
戦士クレイなんかは優しすぎて、モンスターに止めを刺せずに中々レベルが上がりません。
竹で作ったお手製の竹アーマーなんてものを装備していますが、曾祖父は
青の聖騎士と呼ばれた伝説の人と言う家柄だったりします。
オルソンスパーク並に、不幸だったりもします(ネタが判らない人は、ロードス島戦記(リプレイ)を読もう(笑))w
お次は、その
クレイとは幼なじみで、地元では有名な盗賊一家の跡取り息子であるトラップ(仮名)ww
口が達者で交渉が得意、現実的な考え方をしていて、お人好しなパーティの船頭役でもある。
反面、口が悪くギャンブル好きで、パーティーいちのトラブルメイカーでもあります。
そして、
パステルの事を一番よく見ていたりもします、むふふ

で、残りの2人、前衛でありながら
戦士でも武闘家でもなく、運搬業ノル(^^;
巨人族
(と言っても、現実にもいるような2m級)で力持ちな彼は、パーティーの荷物を運んだり、戦闘中にはルーミィを抱いたまま戦ったり。
普段無口ですが、実は一部の小鳥や小動物と話せると言う特技があります。
最後が、ボサボサ頭でお風呂嫌い、しかも職業が
農夫と言う変人、キットン
彼は薬草やキノコに詳しくて、
モンスターポケットミニ図鑑でモンスターの弱点を調べたりする頭脳派。
ですが極度のマイペースで、いざともなるとパニックを起こしてしまい、周りを振り回す事もしばしば。
その上、最初は記憶を失っていますが、その正体は
キットン族と言う幻の種族の王族だったりするのです。

そんな彼ら、6人と1匹が冒険を続けて行く内に出会う人々(モンスター含む)も皆個性的で、愛すべきキャラクターたちを観ているだけで楽しくなります。
ただし、ストーリィや世界観の方は、特段良くはありません。
ストーリィは、優れたトリックや驚きの展開と言えるほどではなく、個性的なキャラクターたちの活躍を楽しめると言う意味で面白いにすぎません。
世界観は、ベースがありふれたものだし、しかしところどころ定番とはズレていて、詳しい人間はちょっともやもやする
(^^;
他には、
マトマレンホーソーと言う食べ物が出て来るのですが、トマトホウレンソウの事だと思うじゃないですか。
トマトのこの世界での名前がマトマ、って。
でも、
トマトも出て来ちゃうんですよね(^Д^;
こうなると、どんな食べ物か全く描
のないマトマは、一転謎の食べ物と化しちゃう訳でして……
他にも、
ドッペルゲンネルと書いていたのに、のちにドッペルゲンガーと書いたりして、言葉が統一されていなかったり……
ところどころ、詰めが甘いです
(^^;

〜・〜・〜・〜・〜

まぁ、そんな細かいところは面白いから無視出来るんですが、3つほど無視出来ない気になる点がありました。
言っても詮無い事ですが、気になるのだから仕方ありません
(^^;
と言う事で、気になった個所を詳しく記したいと思いますので、ネタバレ注意デシ!

〜・〜・〜・〜・〜

1つ目は、
アンジェリカ王女です。
彼女は、
コミック版フォーチュン・クエスト」のキャラクターなのですが、本編登場時にその説明がありません。
マラヴォアのように、過去に本編で登場した事のあるキャラクターには、「忘れられた村の忘れられたスープ参照」みたいな注釈が本編内に記載されたりもするのに、アンジェリカ王女にはなし。
他にも、
コミック版ルーミィシロちゃんと、ピクシーの国を救った事があるのですが、こちらも本編で語られた際注釈はありませんでした。
簡単な説明はあるものの、小説未登場のキャラクター紹介としては不充分で、どうしてもぽっと出感が否めません。
せめて、本編中に「
コミック版フォーチュン・クエスト」参照」と注釈を付けるなり、あとがきで「彼女はコミック版のキャラクターなんですよ」と説明してくれれば、それだけで納得出来たのに……

ちなみに、自分は
深沢さん以上に、イラスト担当の迎さんのファンでして、迎さんのコミックスは全部持っています。
そう言う意味で
コミック版フォーチュン・クエスト」も所有していますので、アンジェリカ王女登場後に、引っ張り出して来て読みしました。
さすがに、内容までは覚えていなかったので
(^^;

〜・〜・〜・〜・〜

2つ目は、
スグリのエピソードで、誰1人スグリの記憶を取り戻そうとしなかった件。
記憶を失くし、自分が誰だか判らない。
自分の帰りを待っている人がいるのかも判らない。
そんな状態が、辛くないはずないんですよ。
なのに、キャラクターたちは、記憶を取り戻してしまうと今の生活が崩れてしまうんじゃないかと、それを心配してばかり。
誰も、記憶を失ったままでは、
スグリが辛いのではないかとは考えません。
スグリを好きだけど、誰1人スグリの事は考えていないんです。
これが気持ち悪かった
(-_-)

キャラ的には、自身記憶を失っていてもあっけらかんとしていた
キットンは、そこに気が回らなくてもありです。
しかし、
キットンの事を家族同然に思い、スグリの事も気に掛けていたパステルクレイ、場合によっては他の人間が失念している事を指摘する形でトラップが、スグリ側の意見を言うべきでした。
現在の
スグリの家族にしても、偏屈爺はともかく、お婆さんか子供たちが、スグリを一番に考えた言動をしなくては。

これは、
深沢さんが、スグリの記憶は戻ると解っていた所為だと思います。
結果的には、
キットンが村を去る際に、記憶を取り戻したスグリが現れて大団円です。
でも、そこまでの過程にはイライラさせられました。

〜・〜・〜・〜・〜

3つ目は、
クレイ聖騎士の塔への挑戦再開です。
結果的に、
ルーミィを助ける為に借りた、エレキテル・オルカの修理費請求の代わりとしてヒュー・オーシに依頼された以上、トゥルース大陸への出向は請けざるを得なかったでしょう。
パーティの皆が、未知のトゥルース大陸へ行きたがってもいましたし。
けれど、
聖騎士の塔での出来事を聞いていたパステルたちは、クレイが特例で中断しただけで、5年待たずに中断した所からすぐにも再開出来る事を知っていました。
であれば、これからどうするのか話し合った時に、ひと言
聖騎士の塔への挑戦再開はどうするのかと、問わねばなりませんでした。
ここでまったくのスルーは、不自然極まりなかったです。

のちに、
クレイパステルにすぐに再開しようとは思っていないと告げますが、ですから多分、これも深沢さん自身が解っていたから、客観的な描を怠ってしまったのではないかと思います。

〜・〜・〜・〜・〜

これら3つの見過ごせない点だけでなく、
マトマの一件なども含めて、自分は編集の至らなさもあると思っています。
深沢さんは掛け持ちで数本書いているし、その中でもフォーチュンの刊行ペースは遅い方です。
ですから、毎回
フォーチュンの続きを書く際には、色々と失念している事もあるのでしょう。
アンジェリカ王女の件やスグリの件なんかは、客観的な視点を持って当たれば気付くはずで、クレイの件も事前に前巻の復習でもしていれば気になったはずです。
そして、それらは作家本人にも責任はありますが、編集が気を付けるべき事柄でもあるでしょう。

まぁ、別の見方をすれば、足掛け25年30冊以上と長く続いている作品なのに、看過出来ないポイントが3つしかないとも言えるでしょうか
(^^;

〜・〜・〜・〜・〜

あとは、もう30冊以上も続いているのに、終わる気配がないのも欠点かも知れません
(^^;
最新刊の時点で解決していない伏線が、
謎の行商人、ルーミィの家族、シロちゃんの体調不良、クレイ聖騎士の塔への挑戦再開、カシアス・ロッパ疾風のハンドルといくつもあって、そう言えば風の扇子もまだ使っていないな。
そして、最大の伏線である、
パステルトラップがどうなるのか。
特に、
ジュン・ケイギアの事があって、恋愛方面否定気味の今のパステルじゃ、仮にトラップの想いに気が付いても、気が付かないフリをして有耶無耶にしちゃうでしょう。
そうなると、
パステルの心の移り変わりを表現するだけで、かなりの巻数を要してしまいます。
個人的には、うっすら
ノルパステルが好きなんじゃないかと思っています。
それが、
ノルが冒険を続ける秘めた目的かも、と。
まぁ、これは薄い表現でしかないので間違えているかも知れませんし、
ノルの性格上、トラップとの三角関係に発展するくらいなら、その想いを秘めたまま2人を見守りそうですけどね。

てな訳で、すでに30冊以上続いていますが、40冊程度で終わる雰囲気ではありません。
ただそれは、これから先も長く楽しめる、と考える事も出来るんですけどね。
このペースで50冊以上になってもまだ終わる気配がなければ、さすがに作者存命中に完結しない可能性を心配するレベルですけど
(^^;

〜・〜・〜・〜・〜

と、まぁ、文句ばかりを書きましたが、これも「
フォーチュン・クエスト」を愛すればこそ(^^;
パステル
たち6人と1匹の冒険が、とても大好きです(^∀^)
迎さん
のイラストも最高ヽ(^∀^)ノ
1巻なら中古で100円だし、まずは1巻だけでも読んで頂きたい。
そこで、彼ら6人と1匹が気に入れば、最新刊までず〜と変わらず楽しめる事請け合いです。





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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
どもヽ(´▽`)ノ
一気読み、お疲れ様です。
わたしには真似できないですがw
それにしても既刊30冊↑ですか。
そこまで付き合えるかどうかは今後の展開次第でしょうね。
わたしもラノベ4種読んでますが、
できれば早めに終わって欲しいと願ってます。
本を置くところがないです。
主人公が弱い作品とは珍しいですね。
わたしが読んでいるのはド○ゴンボール状態+ハーレムものが多いです。
総じて主人公が優秀なんですよね。
最近はそういうのが多い気がします。
Kalz
2014/06/23 05:49
どもヽ(^∀^)ノ

グイン・サーガとかシェアードワールドノベルとか、もっと巻数の多い作品もありますが、基本小説よりもマンガな人なので、多分所持している小説では一番の長期シリーズですねぇ(^^;

ファンタジーの定番であるロードスも、最初は弱くてもだんだんと成長して行き、世界を救う英雄になるし。
ゴクドーくんはハチャメチャでよく判らないけど強くて、リナは最初からドラまたと呼ばれるほどの魔法使いで、Dは吸血鬼とのハーフであるダンピールで、多分真祖ドラキュラの血統と言う特別な存在……

自分が読んでいた小説も、ほとんど強い主人公ですね。
フォーチュンは、やっぱり珍しい作品なのかな?
まぁ、最初と比べれば、ちゃんと成長はしているけど。

Valhaloss
2014/06/23 23:06

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